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歴史を変えた韓国の若者たち~「大統領弾劾200万人デモ」イ・ヨンチェ講演会

歴史を変えた韓国の若者たち~「大統領弾劾200万人デモ」イ・ヨンチェ講演会/
レイバーネットより転載⇒ http://www.labornetjp.org/news/2017/0408hokoku

 4月8日(土)、東京・亀戸文化センターにおいて、「大統領弾劾の原動力 200万人キャンドルデモ~韓国若者の意識と今後の展望~」と題するイ・ヨンチェ講演会が開かれた。昨年『アングリーヤングボーターズ 韓国若者たちの戦略的選択』という本を梨の木舎から出版し、ヒットさせた恵泉女学園大学の李泳采(イ・ヨンチェ)教授。テレビにコメンテーターとして出演するなど、忙しい中での講演だった。

 パク・クネ弾劾に至る経緯を、その発覚からチェ・スンシルや財団との関係などわかりやすく話してくれた。また若年失業率が高く、例えばソウル大の法学部を卒業しても30%しか正規職での就職ができないなど厳しい状況があるなかで、チェ・スンシルの娘チョン・ユラが梨花女子大学に不正入学し、不正に単位を取得していたことなどに怒って若者が立ち上がったことなど、とてもわかりやすかった。
 若者主導の「政治革命」については、写真や動画を映しながら話してくれた。大学生、高校生のみならず、中学生や小学生までがキャンドルデモに参加していた。ある中学生は「私たちはこの国で夢を持つことができない」と訴えていた。またデモに参加したある学生は「歴史は教科書で学ぶものと思っていたが、私たちが歴史を変えています」と語っていた。
 今回、逮捕者を出すこともなく100万、200万の人々が集まって平和的にデモが行われた。その背景には労働者・農民・市民運動の持続的な抵抗があり、また今までの敗北が教訓とされていると話してくれた。2008年の米国産牛肉輸入反対のキャンドルデモは、市民運動主導が社会運動主導へと変わった時点でひどい弾圧を受けた。2014年のセウォル号沈没では多数の高校生を含む304名が死亡し、9名はいまだに行方不明になっている。2015年11月の民衆総決起闘争でペク・ナムギ農民が水大砲の直撃で意識不明になり、2016年9月死亡した。民主労総のハン・サンギュン委員長は拘束され、懲役5年の実刑判決を受けた。このような中で、2016年10月29日からの民主労総のストライキは100万キャンドルデモを引き出した。しかし活動家たちはサポーターに徹し、一般市民主導の非暴力デモであった。進化した2016年のキャンドルデモで重要なことは、広場を動かす力は市民の怒り、連帯、自己変化だったと話してくれた。
 5月の大統領選挙についてもその展望を話してくれた。保守層を取り込むために中道保守になっている野党が、次の改革をできるのか。財閥解体ができるのか。不安定な朝鮮半島に日本はどう対応するか。東アジアで社会を変えていく動きが起こっている。韓国の次の世代を担う若者たちと、私たちは日本で何ができるのか共に考えていきたいと結んだ。
 主催した「金東日(キム・ドンイル)さんと交流する会」は、韓国の税務職員で二度の解雇を裁判闘争で跳ね返し、職場復帰したキム・ドンイルさんを支援し、交流を続ける日本の全国税労組OBと市民たち。また法政大学Ⅱ部九条の会は、OB会で非暴力・平和の闘いを続ける方たち。主催者の予想を超える約60名の参加者は、熱心にメモをとりながら耳を傾け、時間をオーバーして質疑応答をおこなった。日韓関係で市民の役割は重要な局面にある。日本社会の中で保守に歯止めをかけ、日韓市民が連帯していくことの大切さを感じる集会だった。【尾澤邦子】

報告!五十嵐仁さん講演と質疑討論

2015.11.14
五十嵐仁さん講演と質疑討論

(はじめに)
 戦争法に対して国民の懸念が広がり運動が高まっている。安倍首相は「民主主義の目覚まし時計」だ。図らずも、民主主義を自覚させ覚醒させた。
「民主主義ってなんだ?」「これだ!」というコールが鳴り響いた。自分たちが「民主主義を守る」という決意が固まり、「政治を変えたい」という願望も強まった。若者の中にも変革主体が形成されてきている。
私は10年前に「大左翼の形成」を唱えた。これは左翼周辺のリベラルを含む幅広い共同を念頭に置いたものだったが、今日では国民連合政府を目指す運動へと発展してきている。
法政の大学院で中林ゼミに入った。統一戦線論をテーマに研究生活を始めたが、こういう時代が来るとは思っていなかった。統一戦線は研究の対象から実践の課題へと変わったわけだが、中林賢二郎先生が生きておられたら喜んだことだろう。

Ⅰ 戦争法成立の背景

1 戦争法の整備はなぜ必要だったのか
9月19日に戦争法(安保法制)が成立した。15日から18日まで国会正門前にかけつけた。天気が悪かったが、「雨にも負けずアベにも負けず」をモットーにがんばった。
アメリカの若者はベトナム戦争で9万人も死んでいる。大きな犠牲を払ってアメリカは何を得たのか。イラクやアフガンでも7000人が戦死している。イラクへの介入がIS(イスラム国)を育ててしまった。
自国の若者や武力介入した国々の民を犠牲にして、アメリカは一体何を得たのか?感謝されているのか?かえって、イスラム社会で憎まれ狙われているだけではないか。かわいそうな国だ。国民も戦争に疲れ、戦争を続けられなくなってきている。
だから、同盟国への肩代わりを進めようというわけだ。アメリカの代わりに日本を戦争に引き込もうとするねらいがある。その要請に応えようとしたのが、今回の戦争法整備だ。
安倍首相の側にも野望がある。国際社会で大きな力を持つ「列強」の一員になりたいという衝動だ。政治的軍事的にも影響力を強め、国連などでも大きな顔をしたいというわけだ。

2 戦争法の成立はなぜ可能だったのか
与党は衆参両院で過半数を持っている。それなのに、戦後最長の95日間も国会を延長し、戦争法の成立に手間取った。「一強多弱」だから、もともと法案を成立させるだけの力があった。それでも最終盤までかかったのは、激しい反対運動に追い詰められたからだ。
「一強多弱」の背景には国民意識の変化がある。貧困化と格差の拡大によって中間層が減った。閉塞感が高まる中で「変革志向」と「ヘイト思考」に分化し、右傾化も進んだ。
内閣支持率の高さももう一つの背景だ。それは一定の受益者がいるからだ。安倍内閣は「株価連動内閣」と呼ばれている。円安と株高に支えられた支持率ということになる。民主党政権の負の記憶とマスコミ報道の影響も大きい。
国会の「一強多弱」を生み出した原因としては、小選挙区制のカラクリが決定的だ。2014年12月総選挙での自民党の絶対得票率は有権者の4分の1弱(24.5%)にすぎない。残りの4分の1は野党に投票したが、バラバラだったために自民党が「漁夫の利」を得た。
自民党内も「一強多弱」だが、これも小選挙区制のせいだ。公認してもらわなければ当選できない。反対すれば「刺客」が送り込まれる。だから、みんな口をつぐんでいる。もう政権を失うのはこりごりだと考え、不満があっても安倍首相に従っている。
安倍首相も最初は「戦後レジームからの脱却」などと言って「対米自立」を模索したが、オバマ米大統領ににらまれて転換した。今では「協調路線」を越えて「従属路線」になった。4月の米議会での「オベンチャラ演説」は聞くに堪えないものだった。
昨日パリで100人以上が亡くなるテロが起き、戒厳令が敷かれている。戦争法の成立によって、「アメリカの仲間」として狙われる危険性が高まった。パリでのテロは東京でもありうる。今年初めの後藤さんら2人の殺害時、ISは「アベよ、お前の悪夢を始めよう」と宣告した。自衛隊員だけでなく、日本人や日本社会のリスクが高まっている。

Ⅱ 戦争法案との戦いで何が明らかになったのか

1 実証された「反響の法則」
 この間の運動で何が明らかになったのか。一種の「作用・反作用」の法則が働いた。「反響の法則」も実証されたのではないか。太鼓を弱く叩けば小さな音しかしないが、強く打てば大きな音がする。戦争法成立を目指して、安倍首相が太鼓を力いっぱい叩いたために、これまでにない大きな音が出た。これが「反響の法則」だ。
 市民運動が政党と連携し、国会内外のタッグも組まれた。元最高裁長官や判事、元内閣法制局長官なども発言し、危惧や反対を表明した。日弁連や憲法学者も運動に加わるなど、これまでにない広がりを見せた。
 多くの市民が自分の意思で自発的に運動に参加したのも特徴的だった。労働組合の動員などではない。手弁当で交通費を負担しての参加だ。創価学会員、ママの会、SEALDsなどの学生、高校生、タレント、地方議員なども立ち上がった。
 大学でも新たな有志組織が次々に結成された。法政大学でも戦争法案に反対する教職員の有志の会が結成された。労組などは表に出なかったが、裏方に回って正門前の集会を支えた。その力がなければ、あのような大規模な集会を連日開くことはできなかっただろう。
 『産経新聞』の調査では、デモ参加者は3.4%だという。産経は「たったこれだけだ」と言いたかったのだろうが、20歳以上でいえば356万人になる。「今後参加したい」という人も18.3%だという。2割近いわけで、大変な数だ。

2 デモの復権と大衆運動の「新しい質」
 このような運動の盛り上がりの背景には、集会とデモの復権があった。3.11の原発事故後の原発ゼロ・再稼働反対の運動から集会やデモが活発になってきた。それは特定秘密保護法反対運動に引き継がれた。そして、今回の戦争法案反対運動だ。ホップ・ステップ・ジャンプという形で、大きく飛躍した。
国際的な伝播という背景もある。アメリカでの「オキュパイ運動」、北アフリカや中東での「アラブの春」、香港での「雨傘革命」、そして台湾での「ひまわり運動」など、各地で民衆運動が盛り上がり、集会やデモが取り組まれた。それが、日本にも波及してきた。
しかし、これらの集会やデモは過去の再生ではない。そこには「新しい質」とも言える特徴があった。フラットな集会形式で非暴力を掲げ、ラップ調のコールでリズミカルに唱和するやり方は、これまでにないものだった。
有名人だけでなく、無名の若者や学生も発言した。それは「わたし」を主語に自らの思いを語り、聞く人々の心を打つ内容だった。この点でも、「新しい質」が示されていた。
運動を中心的に担ったのは「総がかり行動実行委員会」だ。これは1000人委員会、壊すな!実行委員会、憲法共同センターという3つの潮流が合流したものだ。市民運動(壊すな!実行委員会)を仲立ちとした連合系(1000人委員会)と全労連系(憲法共同センター)の連携が、このような形で実現していた。このことは強調しておきたい。
 高齢者と若者、組織と個人、地方・地域と国会周辺のコラボも実現した。中野晃一さんはこれを「敷布団」と「掛け布団」の関係だと言っている。長い間、敷布団だけだったが、これに若者やママさんの掛け布団が新しくかかったというわけだ。以前から運動を続けてきた敷布団の役割も大きかったということだろう。
 若者やママさんが運動に加わってきた背景には、深まる貧困化と将来への不安があるように思われる。政治への不信と現状打破への意欲も大きかった。以前は「世のため人のため」だったかもしれないが、今は「世のため自分のため」だ。政治に働きかけて現状を変えなければ、貧困から抜け出すことも将来への展望を切り開くこともできないという厳しい状況に置かれているからだ。
 このような運動を支えた「技術的要因」にも注目しておきたい。(インター)ネットによるネット(ワーク)の形成という点だ。政治社会運動の武器としてのSNSの威力が示された。Eメールやツイッター、フェイスブック、動画配信などがこれほど活用されたことはなかった。これは大衆運動の「新しい質」を生み出した技術的要因だったと言える。

Ⅲ 戦争法廃止をめざす連合政府の樹立に向けて

1 戦争法案反対から安倍政権打倒への発展・転化
 これからも運動を継続することが大事だ。毎月「19日」は国会正門前に「いくひ」と覚えてほしい。裁判闘争なども準備されているようだが、選挙で安倍内閣を倒さなければならない。来年の参院選が焦点。それ以前でも、地方の議員選挙や首長選挙で国民連合政府を支持する候補者を勝たせ打撃を与え続けることが重要だ。
 2000万人署名運動も提起された。11月8日付の新聞に総がかり行動実行委員会の全面広告が出ている。5月3日が期限だが、これだけの大量の署名を集めるのは容易ではない。一種のイヴェントとして取り組み、絶対に成功させなければならない。
参院の与野党差は28議席ある。これを逆転するためには15議席ひっくり返さなければならない。今回改選を迎える2010年参院選では、選挙直前に菅首相が自民党の消費税10%増税を受け入れるかのような発言を行ったために民主党が大敗し、自民党が圧勝した。このとき以上に自民党が議席を増やすのは簡単ではない。
逆に、野党が有利な条件もある。定数が削減されて自民党の2議席は減った。初めての18歳選挙権が導入され、「民主主義の目覚まし時計」で起き上がった若者が投票所に向かうだろう。選挙の争点は安保、TPP、消費再増税、原発再稼働、沖縄の辺野古新基地建設などの難問ばかりだ。
民主党は気づいていないかもしれないが、政権を交代させた2009年衆院選で共産党は陰ながらアシストしていた。148の小選挙区で候補者を立てなかったからだ。自民党と民主党の候補者しかいなければ、共産党支持者は後者に投票しただろう。陰ながらの協力でもそれなりの効果があった。
しかし、はっきりとした協力ではなかったために民主党の裏切りを許した。これが弱点であり限界だった。今回はきちんとした協力体制を組んで、このような弱点を生まないようにしなければならない。

2 今後の対決の焦点と条件
 共産党が提唱している戦争法廃止の国民連合政府の実現が今後の対決の焦点となる。提案では入閣を条件とせず、戦争法廃止という一点での共闘を呼びかけている。この提案の実現が、これからの運動の課題となる。
 そのためには、民主党と共産党との連携・協力という「民共合作」が必要だ。民主党はセメントであり共産党が鉄骨となって鉄筋コンクリート製の壁を作る。両方が必要だ。セメントだけではもろい。鉄筋だけでは壁にならない。
 それを妨害する動きもある。民主党内でも、細野、前原、長島、松原は日本会議のメンバーで安倍首相の仲間だ。この勢力を孤立させ、「右のドア」を閉めて「左のドア」を開けなければならない。共産党は変わった。今度は民主党が変わる番ではないか。
 「民共合作」は中国の「国共合作」を参考にしている。国民党と共産党との連携協力で、辛亥革命(第1次国共合作)や抗日戦争の勝利(第2次国共合作)を導いた。フランス社会党の71年エビネ大会では再建社会党が社共共同政府綱領を決定し、ミッテランを第1書記に選んだ。これが10年後の1981年に、ミッテラン大統領の誕生につながった。
日本でも薩長同盟がなければ明治維新はできなかった。犬猿の仲で互いに殺しあっていた両藩を坂本龍馬が仲立ちして説得し、手を結ばせた。「現代の薩長同盟」は共同の実現であり、「現代の坂本龍馬」は市民の運動と世論だ。皆さんが、「現代の龍馬」となって共闘を実現させてほしい。
それは簡単ではないだろう。しかし、実現不可能だと思われるような難しい課題を達成してこそ、歴史を動かすことができる。今が、その時ではないのか。

むすび
 新しい「市民革命」が始まっている。いや、始めなければならない。政治について知り、学び、発言し、行動する新しい「市民」が誕生し、増えていくことによって「革命」は達成される。戦争法案反対運動のなかで、その端緒は生まれている。
できるところで、できることをやればよい。無理をすることも、特別なことをやる必要もない。気軽に軽やかに、ふらりと立ち寄って参加するような運動を日常化することだ。様々な運動経験を持っている皆さんにとって難しいことではないだろう。
キナ臭い世の中に変わろうとしている日本をこのままにして「お迎え」を待つようでは困る。将来の世代を不幸にするような政治の動きをストップするのは、今を生きている現役世代の責任だ。
高齢者の知恵と経験を生かし、現役世代を励まし、若者と女性のエネルギーを引き出すことが大切。少なくとも、来年の参院選までは元気でいて安倍首相をギャフンと言わせてもらいたい。「安倍が倒れる前には倒れない」ことを目標に、お互い元気で長生きしたいものだ。

討論
★ 黄木
 国民連合政府は成立すると考えていますか。
☆ 五十嵐
 五分五分だというしかない。しかし、どうなるかではなく、どうするかが問題。主体的に受け止めるべきだ。可能性が半々でも、我々は進撃するしかない。ダメなら新しい方向を探せばよい。これまでもあきらめないでやってきたから、国民連合政府という新たな目標が生まれたのだ。
★ 大畑
 シールズが「野党がんばれ」とコールしていた。志位さんはそのコールを聞きながら国民連合政府を考えたという。
★ 藤平
 都知事選では市民の共闘組織があったが、現在市民団体の動きはどうなっているか。
☆ 五十嵐
 市民団体の中心は高田健さんの「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」だ。小林節さんもいっているが、政党に任せるというのではだめだ。市民が立ち上がって「現代の坂本龍馬」とならなければうまくいかない。選挙が近づいてくれば具体的な動きが出てくる。民主党の枝野さんの呼びかけで、5党と5団体が国会内で協議した。このような形で政党にプレッシャーをかけていくことだ。観客になってはだめだ。
★ 面川
 坂本龍馬みたいなひとはいないのか。
☆ 五十嵐
 個人では高田健さんかな。連合と全労連をくっつける役割を果たした。シールズもそのような役割を担える。奥田君の方が龍馬かもしれない。しかし、「現代の坂本龍馬」は個人ではない。皆さんであり、市民がそうならなければならない。
★ 蒲原
 国民選挙連合を先に作るべきではなかったのか。いきなり政府では生臭い。
☆ 五十嵐
 戦争法廃止を確実にするには昨年の「7.1閣議決定」を撤廃させる政府が必要だ。政府を作るには衆院選で勝たなければならない。参院選は「お試し」ということになるかもしれない。その意味では「選挙連合」が先でも良いだろう。ダブルという声もあるが、ある種の「脅し」で、衆院選は参院選の後ではないか。
★ 川田
 2000万人署名に疑問を持っている。有権者の過半数など目標値をはっきりさせるべきだ。そもそも本当に達成できると思って提起したのだろうか。
☆ 五十嵐
 5月3日までに達成するのは大変だ。しかし、すでに提起したものなのでやめようとは言えない。これもできるかどうかではなく、どう達成するかという角度から主体的に受け止める必要がある。運動を持続させるためには、誰でも参加できる署名はいい取り組みだと思う。
★ 田畑
 国民連合政府のイメージを明確に出すべきだ。
☆ 五十嵐
 9月19日の戦争法が成立した直後に、共産党は間髪入れず発表した。うまいなと思った。どちらに転んでも共産党にはマイナスにならない。自民党は組織力のある公明党に支えられている。これに対抗する形で、民主党は組織力のある共産党に支えてもらうという構図だ。閣内か閣外か分からないが、共産党が協力して実際にはほぼ民主党政権が成立することになるだろう。私は閣外協力の方がいいと思う。
★ 林
 都内では主婦が盛り上がっているようだが、地方では見えない。2000万できるのかしらという声が出ているが、後押しするのは私たちだとお願いし署名用紙300枚持ち帰る。
☆ 五十嵐
 デモや集会もいいが、出られない人もいる。署名は誰でも取り組める有効な手段だ。一人一人を説得する。マスコミはおかしくなっている。それに対抗できるのは口コミの威力だ。
★ 山口
 毎月19日の集会、地元での宣伝集会デモ、2000万達成、野党各党が賛同せざるを得ない状況=選挙協力を求める会結成が必要だ。そのためには行動する人が元気になる壮大な運動体が必要だ。
☆ 五十嵐
 その通り。まず、四の五の言わずに自分の足元で典型を切り開けと言いたい。行動するなかからしか、新たな展望は開けてこないのだから。

11.14 五十嵐仁氏講演会

法政大学同窓生九条の会からのお知らせ

11・14時局講演・討論会のご案内

 私たちはこの度、同窓生9条の会として「なぜ違憲立法をごり押しできたのか、そしてこの事態にどう対処していけばよいか」をテーマに時局講演・討論会を開くことにいたしました。

講演講師は元法政大学社会学部教授の五十嵐仁先生です。先生にはテーマに沿って大いに語っていただきます。その上で私たちには何ができ、何をすべきか等について忌憚なく語り合う、そんな講演と討論のつどいです。詳細は以下です。万障お繰り合わせのうえご参加のほどお願いします。

<  記  >

1.日時:11月14日(土)13:30~17:00

2.主催:法政大学同窓生9条の会

3.講師:五十嵐 仁氏(元法政大学教授・元大原社会問題研究所所長)

4.会費・資料代 1,000円 

5.会場:千代田区万世橋区民会館3階和室(6階建てビル)

      (アクセス:JR秋葉原駅 電気街口出て徒歩2分)

万世橋出張所・区民会館案内以下参照
       ⇒ http://www.mapion.co.jp/m2/35.69765571,139.77056212,16/poi=0332514691-002

*主催は当初二部9条の会だったが協議の結果一二部合同つまり同窓生9条の会となりました

*不明点は次に連絡(一部:黄木(おうき) 090-1036-3409 二部:山口 090-5800-9829)

「標的の村」上映会!

9月27日(日)午後1時30分 日比谷図書館文化館 http://hibiyal.jp/hibiya/access.html
「標的の村」の上映会をやります!
主催 法政大学Ⅱ部九条の会
まだ、余裕有!参加できる方、受付で木村に誘われたと言ってください!
http://hyoteki.com/news/
http://hyoteki.com/jyouei/

ニュース|映画『標的の村』公式サイト
ニュース|映画『標的の村』公式サイト
HYOTEKI.COM

安保法制に反対する声明!

     安全保障法制に反対する声明                 2015年7月17日
           憲法を考える法政大学教職員の会
集団的自衛権の行使容認を含む一連の安全保障法案につき、衆議院において採決された。法案がはらむ問題点が解明されたとはいえず、各種調査でも国民の大多数が審議を不十分としている中での拙速な採決は、議会制民主主義への挑戦にほかならない。
 そもそも今回の法案は、ほとんどの憲法学者や歴代の内閣法制局長官が指摘している通り、日本国憲法第九条に違反し、違憲である。安全保障上の緊急性が立法事実として指摘されているが、その内容のあいまいさから、適用範囲は無限に拡大されかねない。また、緊急性を理由に違憲性を顧みないとすれば、法の支配は毀損され、立憲主義は根底から破壊される。
 日本の戦後体制は、アジアを戦場とし、数多の他国民・自国民を死に追いやった無謀な侵略戦争への反省の上に築かれた。政治権力の暴走を繰り返すまいと、憲法によって権力行使を抑制する立憲主義体制が目指されてきた。昨年の閣議決定と今回の立法化は、政治権力の根幹である安全保障についての抑制を取り払い、曲がりなりにも形成されてきた自由で民主主義的な体制を脅かす。
 個別的自衛権を軸とする従来の日本の安全保障を、政府・与党は消極的と批判し、地域的な限定なしに自衛隊を派遣しうる「積極的平和主義」こそが国際貢献であるとする。しかしながら、平和への貢献は、「人間の安全保障」の推進や外交による近隣諸国との信頼醸成などが、きわめて重要である。軍事的拡張に軍事的に対抗することは、かえって危機を深化させかねない。
 大学は、学問の自由を前提として、普遍的な価値を追究し、その成果を次世代に継承するための場である。立憲主義を軽視する国家において、学問や言論への抑圧が進むことは歴史が証明している。かつて多くの学生が学業半ばにして戦地に赴かされた経緯をふまえれば、この歴史的な転回点において、大学が無関心であることはできない。すでに国立大学に対して人文・社会系の再編や、国旗・国歌の使用要請など一連の要請が行われていることも、大学人として看過できない。

 以上から、われわれ法政大学教職員の有志は、憲法違反の安全保障法制に反対し、一連の法案の撤回をここに要求するものである。

 *   *   *   *   *

 7月17日、全学規模で初回の集いを開催しました。

 報告者  建石真公子(法学部、憲法)
      宮﨑礼壹(法科大学院、元内閣法制局長官)

呼びかけ人(五十音順)
大﨑雄二(社会学部)、大中一彌(国際文化学部)、川上忠重(理工学部)、岸井大太郎(法学部)、栗山一男(理工学部)、児美川孝一郎(キャリアデザイン学部)、笹川孝一(キャリアデザイン学部)、佐貫浩(キャリアデザイン学部)、左巻健男(生命科学部)、島田雅彦(国際文化学部)、壽福眞美(社会学部)、杉田敦(法学部)、鈴木玲(大原社会問題研究所)、高柳俊男(国際文化学部)、建石真公子(法学部)、中澤けい(文学部)、中俣均(文学部)、長峰登記夫(人間環境学部)、西城戸誠(人間環境学部)、原伸子(経済学部)、松波淳也(経済学部)、宮﨑礼壹(法科大学院)、屋嘉宗彦(法学部)、山口二郎(法学部)、山田啓一(理工学部)