結成宣言

「松田恒彦さんとともに歩んだ支える会40年の集い」参加者一同

ベトナムに平和を、法政大学に自由を、学生暴力集団のテロ・リンチと闘い、傷つき、思うような人生を歩めなかった松田恒彦さんを支えて40年が経過した本日、私たちは「法政大学9条の会」を結成する。

法政大学Ⅰ部文学部では「9条の会」が発足し、Ⅰ部社会学部でも結成が準備されている。私たちは学生や教職員など法政大学全構成員と共に歩む「全法政9条の会」結成を呼び掛けたい。

70年「1.21事件」の前年の10月、法政大学では学生、院生、教職員、生協職員を構成員とする学内暴力一掃めざす統一戦線(全法政)が結成された。年末に向けてⅠ部学生自治会の民主化が進み、学内暴力支配の崩壊を怖れた「プロレタリア軍団」を名乗る学生暴力集団は「我々は平和的説得や言論線のみで、諸君たちを粉砕できるという幻想は持たない」と学生に限らず彼らの意に沿わない大学人すべてに鉄パイプなどで襲いかかり、そして松田さんの人生をめちゃくちゃにした。

彼らの暴力の論理は、テロとの闘いと称して他国に攻め入るアメリカ、市井の人々を巻き込み自爆テロを行う集団と同質ではないか。一方的な暴力に身を持って反対してきた私たちが数ある「9条の会」の一員として「法政大学Ⅱ部9条の会」を結成し、全国各地で暴力反対・戦争反対の声を広げていくことは、多くの人々の理解と連帯を得られると信じる。

戦後65年間、日本を他国に侵略させなかった力が憲法9条にあることは誰もが認める。しかし、アジアでは朝鮮戦争、ベトナム戦争など戦後も銃撃が絶えなかった。世界の戦火を消し去るために、日本国憲法9条とその精神を世界の国と人々に広げることは、かつてアジアを侵略し幾多の人々を苦しめた日本と日本人の責務ではないだろうか。

今、普天間基地の県外移転公約がないがしろにされそうであるが、米軍基地は日本から撤去させるべきである。冷戦体制が崩壊した後も北朝鮮や中国を仮想敵国としようとする動きも盛んである。私たちは東アジア発の世界平和を希求したい。9条改悪反対運動は朝鮮併合100年、日米安保締結50年にあたる2010年、戦争責任を明確に意識しつつ、平和を希求する束アジアの人々と一体となって発展していかねばならない。

松田さんの健康と幸せ、世界の平和と9条理念の広がりを願って結成を宣言する。

以上

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