東京都知事選で安倍内閣暴走にストップをかけよう!

 

2月9日投票の東京都知事選は安倍内閣の原発推進、解釈改憲などの暴走を食い止める千載一遇のチャンスです。世話人会は1月17日の会合で宇都宮健児さんを当選させるために、①街頭宣伝など選挙応援情報の拡散、②宇都宮さんチラシの配布を決定しました。

同日の会合では、宇都宮健児さんの弁護士仲間である澤藤統一郎氏が自身のブログで前回選挙の選対を批判し、彼に立候補を取りやめるよう連日発表している一方で、澤藤氏の提言に北足立9条の会呼び掛け人でもある中山武敏弁護士らは「私憤に立脚する恣意的な主張」との反論を発表したこと、「週刊新潮」が「日弁連元会長の都知事選立候補に冷水を浴びせた友人」と記事を掲載するに至ってこの問題はネット上からマスコミにまで広がっていることが紹介されました。

また、安倍の暴走をストップさせるために細川護煕氏との一本化の動きがあることも話題となりました。
世話人会では、前記ブログに関する真実はわからず、わだかまりは払拭しきれないという意見がありましたが、選挙勝利へ次の点で一致しました。
(1)民主勢力内の民主主義や情報公開を進めていくべきであり、統一戦線の形成についても議論していくことを前提に、
(2)脱原発や改憲反対を明確にしている宇都宮健児さんの当選をめざしていく。
都民が都知事を選ぶ判断材料提供のための東京青年会議所の公開討論会、日本記者クラブ主催の候補者共同記者会見に出ようとせず、いずれも中止させるに至った自民推薦や元首相と組んだ者たち。政策論戦をしない人物や、政策のほとんどを告示日(1月22日)の前日まで発表しようとしない人物、民主体制と都民を軽視する候補者を、当選させるわけにはいかないのでは。(記・山田)

 

感動的でした! 講演会「現代に生きるケストナー」 

2013年12月21日、エデュカス東京

講師:井筒 満さん(73年日文)

 

 2時間にわたる迫力に満ちた講演に聴衆は時に涙しながら時間を忘れて聴き入りました。井筒さんご自身も二次会で「とても話しやすい講演会だった」と語っておられました。

 講演は「年譜・ケストナーの生活と文学」(文学教育研究者集団)を基に1899年に生まれたエーリッヒ・ケストナーの生い立ちを独帝国敗北、ワイマール憲法成立の時代背景と共に語ることから始まりました。

ケストナーの生きざまを、ナチスの時代背景の中で
子ども時代のケストナー一家が彼の成長を支援してきたこと、青年期にジャーナリストの仲間入りし、児童文学の世界にデビューしたものの、ナチスドイツの台頭により亡命を勧められたが、ドイツに残る決心をして世界に児童文学を発表してきたケストナーが、ナチスの「皆殺し名簿」に掲載され支援者に救われるなど生と死の狭間で生き抜いてきたことを、時代背景と共に語られました。

井筒さんは、1958年にケストナーが語った講演から「1933年から1945年までの出来事は、遅くとも1928年に防止されなければならなかった。自由のための戦いが反逆罪と呼ばれるようになるまで、待ってはなりません。なだれはすべてを埋めてしまった時、はじめて静止します」を引用し、私たちに警鐘を鳴らしてくれました。

ナチス支配下で子どもたちは孤独の中に閉じこもり、力こそ勝利の道と思いこむ青年たちが闊歩していました。

井筒さんは次に「飛ぶ教室」をはじめて聴く人にも分かりやすく説明してくれました。「立って話すと興奮するから座って話します」といいながら学生時代を思い出すような熱弁となっていきました。

「座して許すな」という言葉が印象的

1933年、ヒットラーが首相になった年に書かれた「飛ぶ教室」の前書きでケストナーは学期末となっても帰る家がなく寄宿舎に残らざるを得ない少年に「かしこさをともなわない勇気は乱暴でしかないし、勇気をともなわないかしこさは屁のようなものなんだよ!」と語ります。

井筒さんは奥さんからあなたも学びなさいと言われたと参加者の笑いを誘いながら物語の核心に導き、講演後の質疑では「動物会議」のあらすじを聞かせてほしいという要望に応えてくれました。二つの本はみなさまから子供たちや孫に読んで聞かせていただきたいと思います。

井筒さんが「権威主義に陥ることはファシズムを許容するメンタリティーとなる、取り戻すには笑いの精神が必要だ」と、現代日本の時代状況を「座して許すな」と講演されたのが印象に残りました。(記・山口)

参加者:33名(講師含む)。忘年会:20名(忘年会のみの参加者3名)

 

 

感想文から

時代背景の中で勇気ある作品に感銘 ★素晴らしく感動的なお話しをありがとうございました。子どもはとても世の中に敏感です。今、障害を持った子供たちの支援をしています。小学生の孫ともいろいろ話をしています。このような素敵な教師・生徒の関わりができることは大切ですし、この時代背景の中で勇気ある作品を作り上げたお話しはとても胸にしみました。

ヒトラーの時代と今の日本が重なった ★ 「飛ぶ教室」も「動物会議」もすでに読んでいる本でしたが、井筒さんの「飛ぶ教室」のお話しにおもわず涙が出てしまいました。ヒットラー下のドイツと現在の日本が重なってきますね。やっぱり一人ひとりのメンタリティーがどうであるかが大事ですよね。九条の会で良い企画をこれからもお願いします。

★ 良かった!会は今後も政治改革に向けて奮闘願います。

★ 丁寧な背景説明が非常に良かった。作品論と作家論にもう少し時間が取れれば…。会のみなさん頑張って下さい。

★ 久しぶりの文学講演、良かったです。今、ドイツ語を勉強しているので良かった。会では法律学者にも講演してもらいたい。御用法学者が秘密法に参画しているので、その批判を含めて民主的な学者に!例えば立命館の松宮教授など。

 

現代にケストナーの精神を生かしたい 

★「楽しくても苦労を忘れずに」、アイスラーの「子どもの歌」の出だし。ケストナー達の精神が生きているなー。飛ぶ教室に憧れて大人になりました。でも、そんな大人になれたか…。そんな大人になるよう、これからでも賢く勇気もある大人になりたい。会で池田さんを是非!今日の講演を受けてもっと深まると思います。

★ 子どもたちに伝えたい。子どもへの信頼の思いがケストナーの作品から感じることができました。長年、子どもたちへ本をという読書運動を続けながら児童文学を書いてきましたが、ケストナーを何度となく読んできながら、時代と子どもたちを感じることができました。ありがとうございました。ケストナーの文学の深さをもう一度読みたいですね。地元の九条の会で活動しています。直接テーマではなくこうした講演で訴える力があることを実感しました。

★ 今日の話を聞くまでケストナーについては知りませんでした。ケストナーが育った独国の様子と母親が生きる姿勢から厳しい時代を生き抜いてきたこと、それが今の日本の状況と重なり合って「現代に生きるケストナー」の演題とぴったりでした。また、ケストナーの作品を通して子どもたちに対する姿勢とナチス独国に対する批判精神を感性豊かに述べられて、これについても同感することがありました。

作品で抵抗する作家精神は素晴らしい 

★ワイマール憲法を破壊して出現したナチス第三帝国と日本の平和憲法を破壊しようとする極右政権がもろにシンクロナイズする時代に適切な内容でした。ナチス的な精神、個人感情(人情)の抑圧、人権の破壊といったものに作品で抵抗する作家魂は素晴らしい。

★ 日本語教師を先月までやっていました。その中でヴェトナムの留学生がよく悩みを言いにきました。その時は留学生も私も忙しく、なかなか対応できませんでしたが、これからは(来年の1月から船橋の日本語学校に転勤)“飛ぶ教室”のように生徒の悩みを最後まで聞ける教師になりたいと痛切に思いました。松戸の面川さんが主人公の映画ができました。ぜひ、上映とトークをやってほしいと思う。

作家も作品も知らなかったが、学ぶ機会を得て感謝 ★ ケストナーさんを知らなかった。作品も当然読んだことなし。これから学習することにします。学ぶ機会の提供ありがとうございました。

★ ケストナーという名前を知らなかったが、面白く聴かせてもらった。会には日本の政治体制をよくするための行動をこれからもやっていただきたい(中大Ⅱ部国際経済学科45年入学)。

 

二次会後

★ (忘年会のみ参加で)ケストナーの講演会を聞きたかったです。忘年会の始めのあいさつで井筒さんが加藤豊さんから依頼を受けた時の話をしていましたが……。「何故、大学に文学部があるのか? 文学作品や文学を学び研究することが社会変革に役立つのか? どのように役立っているのか?」。法政文学部に在籍当時から現在まで、そしてこれからも……私の永遠のテーマです。法政時代に「新英米文学研究会」という研究会で「文学作品に対する見方・考え方」をほんの少しだけ学ぶことが出来ました。最近、社会保障にかかわり学ぶ中で、あのディケンズの偉大さを知りました。

 

 

新たな基地NO! 札束攻勢はねのけ大差で
名護市長選挙勝利

「名護市民の「成熟度」が問われます。日本から米軍基地をなくしていく大きな一歩となり、安保条約廃棄への大きな一歩ともなるだろうと、私は思っています。政府も総力をあげて襲いかかっているのが現状です。11日が勝敗を決める。名護市の選挙に参加しよう。平和な世界をつくる行動なのだ! 楽しいぞ、おもしろいぞ!」(中島暁の沖縄レポート6、112日付から)

「稲嶺進さんの“人間力”の勝利でもある」(中島暁氏レポート)

12月から現地に入り、通信を送ってくれていた中島氏からの最後の報告です。<お疲れさまでした。>

 「投票日前日の名護市内の居酒屋は大盛況。異様な雰囲気だった。相手陣営は封筒を持って個別訪問。その反映か。しかしススム氏は勝った。彼は、選挙中も市長になる前からの日課である朝マラソンだけでなく、子どもたちの通学路で交通安全の“旗持ち”も続けた。勝利は、根本的にはそのような人柄と秘めたるエネルギーのたまものだ、人間力の勝利だと私は思っている。大きなお土産を持って帰れることが、嬉しい!」

(報告=名護市長選には会から「統一連」に3万円のカンパを送りました。)

辺野古の海岸のテントが海を見つめ、基地を監視する。

 

名護市辺野古の海岸の横にあるキャンプハンセン。柵には抗議の旗などがたくさん。

 

 

会員の活動紹介

面川隆氏(Ⅱ文・教育1971年)を取り上げた映画

「さようなら、ぼくの先生」

第39回NHK日本賞ノミネート作品(43分、カラー)

副題は「最後の90日」。定年退職直前の様子をカメラが追ったドキュメント。

「いつも本気で、一生懸命で、真剣に生徒(子ども)たちと向き合ってきた“ぼくの先生”がもうすぐ定年退職する。先生は最後の授業で子どもたちに何を教えるのか。地元松戸(千葉県)の小学校を舞台にした、涙あり笑いありのハートフル・ドキュメンタリー」(紹介チラシから)

近日中に上映会を予定。私たちの会でも観る機会が実現できたらと思います

 

 

予告「長時間討議」

 議題:「安倍政権の改憲に反対して 私たちはどう闘うか」

日時:3月8日(土)13:00~17:00

会場:「飯田橋ルノアール」(会議室)

 ……………………………………

 3回目の企画です。異業種交流会的な、全国的にも珍しいと言われる大学OB九条の会の私たちの会のこれからの活動やあり方などについて、自由闊達な意見交換の場です。情勢をにらみながら、講師を招いての勉強などもセットで考えます。

 次回世話人会(227日夜)で内容を具体的に検討します。

 今から予定表に入れておいて下さい。ぜひとも参加を。

 

 

10・13 原発ゼロ統一行動に参加

福島を忘れるな! 再稼働を許すな!

1013 原発ゼロ統一行動に参加

     行動参加後は“懇親会”

 「首都圏反原発連合」主催、「さようなら原発1000万人アクション」「原発をなくす全国連絡会」の3団体共催の「10.13 NO NUKES DAY 原発ゼロ☆統一行動」に参加しました。

日比谷公会堂~巨大デモまでが参加者19000人、国会前大集会までで延べで40000人の参加者が、脱原発・反原発の意志を可視化するべく声をあげました。皆、元気でした。

我がOBメンバーは、日比谷公園から東京電力本社前を経由するデモに2本の目立つ幟り旗を掲げて参加した後、虎ノ門近くのお店で慰労と懇親会。世話人のNさん、Iさん(共にⅡ社)は、国会前のファミリーゾーンへ。

3者共同の行動としては、前回の「 6.2  NO NUKES  DAY」に続くものです。市民や団体が一丸となって反原発脱原発を意思表示する、という試みは、とても重要です。

現在、稼働中の原発はゼロですが、これから各地で原発再稼働のせめぎあいが激しさを増します。原発ゼロへの道筋をつくるため、私たちにできる行動などを進めましょう。

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 Nさん、Iさんが参加した「ファミリーゾーン」では、劇団前進座の紫野明日香さんが司会中。柴野さんはツイッタ―でも情報発信中で、この日は『子どもの笑顔が大好きです。お年寄りの笑顔も大好きです。TPP、憲法改悪、秘密保護法NO!戦争に繋がる事は全てNO! 『パパママぼくの脱原発ウォーク』金曜日の夜は国会前ファミリーエリアにいます。子どもたちを守るため繋がっていこう」と訴えました。

特定秘密保護法の廃案に向けた緊急アピール

                                                                                                                          2013年12月2日
                                                                                                                    法政大学Ⅱ部九条の会
 
「なにが秘密? それは秘密」といわれる特定秘密保護法案には、「その他」という曖昧な表現が36個所もあり、特定の範囲が限りなく広がります。秘密を指定するのは行政機関で、第三者チェックは首相であり、政府が国民に知られたくない情報はことごとく秘密になってしまいます。
 その上、情報を取り扱う公務員やその家族、友人などのプライバシーが調査され、思想信条による差別や私生活の監視が行われます。原発事故の情報隠しが問題となっている今、日本に必要なのは情報公開であり、秘密の政治ではありません。
この法案は、成立した日本版NSC(国家安全保障会議)とセットになり、「集団的自衛権」と相まって憲法九条を実質的に放棄し、日本国憲法を解体する悪法です。
 こんな法案は廃案にしなければなりません。
私たち「法政大学Ⅱ部九条の会」は各地の反対集会や官邸前行動などへの参加、国会議員への「廃案」を求めるファクス送信などを提起し、行動してきました。
 日弁連やメディア関係者など国民各界・各層から多数の反対表明があり、廃案を求める世論は増えてきています。ところが、NHKの世論調査では法案の内容を「知らない人」が61%と多数を占めています。与党はそこに付け込んで反対運動の広がりを抑え込み、衆院で強行採決し、参院でも強引に可決しようとしています。
  私たちの母校・法政大学の校歌は「進取の気象」と謳い、暗黒の時代を拒否する大学です。
 私たちは同窓生や教職員のみなさん、そして現役の法政大学生に訴えます。
 特定秘密保護法案を廃案にするため、日弁連等が公開しているQ&Aなどを読み広げましょう。
そして全国各地の反対行動に参加しましょう。

ご案内  講演会『現代に生きるケストナー』 

    ご案内  講演会『現代に生きるケストナー』 
 
 皆さんは、ドキドキわくわくしながら何かを待っていたことはありませんか?少年や少女だった頃に。

 私にはありました。人とのふれあいに不器用だったので、本や漫画が届き、その中の世界に没頭して一緒に冒険することを待ち望んでいました。
 

 児童文学の世界は、色々なことを教えてくれました。
そして「ケストナー」は特に大きなプレゼントをしてくれました。

(「飛ぶ教室」「点子ちゃんとアントン」「エミールと探偵たち」etc.・・・)その頃読んだ本は今でもくっきりと鮮やかに印象が残っています。本を読むことで子どもの頃に培った価値観は、十分年を取った今でも、自分の考え方の理想や基礎として刻まれていると思うのです。

 正義感、大人の世界(世の中)の理不尽さ不公平や計算高さに怒ること、その中でも真っすぐ意欲を持って生きること、正々堂々とすること、卑怯な真似はしないことなど。
 ケストナー自身は第一次世界大戦・第二次世界大戦を経て、私たちの学生運動の時代まで生き、世の中に影響を与えた人です。(生1899年〜没1974年)
 特に、あのヒットラーの時代にドイツに居続け、自分のやり方で抵抗し続けたのは特筆に値します。
 私たちの『世の中への異議申し立て』にも参考になるのではないでしょうか。また若い世代への橋渡しのヒントにもなるのではと思っています。
 ケストナーを知り、沢山のヒントを得ることのできる今回の講演会は、九条の会の皆様にとって大変有意義だと思います。       
皆さん!待ってます!           社会 髙橋泉

日 時 2013年12月21日(土曜日) 午後2時~4時
場 所 エデュカス東京 地下1階 会費 金1,000円
講 師 法政大学Ⅱ部文学部 73年入学 井筒満さん(明治大学中野高校講師/文学教育研究者集団・委員長)
忘年会もあるよ!
場 所 12月21日(土曜日)午後5時~ さくら水産市谷支店

勉強会“韓国民主化運動から学ぶ”を開催

講師に文京洙・立命館大学教授71年Ⅱ部英文科)

「グローバル化の下での韓国政治と市民社会の課題」

 8月31日(土)午後、東京・新宿区内の喫茶店会議室で1971年Ⅱ部英文科入学の文京洙(むん・ぎょんす)立命館大学教授を講師に、韓国民主化運動の勉強会を開催しました。参加者は満席の37人。

 

 

勉強会“韓国民主化運動から学ぶ”

  • 韓国民主化運動の流れを、経済と社会の動きの中で解説

 在学中は「朝鮮問題研究会」でも活動していた文氏は、レジメと共に韓国の産業別賃金水準や大統領選候補者得票数・率、世代間投票率、支持候補比率などのデータも示しながら、韓国民主化運動の足取りを紹介しました。韓国経済成長の流れを見ながらの解説はわかりやすく、また、市民運動の抱えている課題についても率直に語っていただきました。

 

  • 80年代の「光州事件」、民主化運動の大きな転換点

 文氏は、戦後に軍事政権が続いてきた韓国の民主化運動の本格的枠組みができたのが1980年代後半で、80年5月の軍隊の武力鎮圧で多数の犠牲者を出した「光州事件」が大きな転換点になったと強調しました。

 国家・市場・市民社会がそれぞれ独自の原理で存立する近代社会の形ができた時期を「87年体制」と規定されているそうで、市民社会の分野では、光州事件の衝撃を受けて学生中心に「運動圏」と呼ばれる急進的社会運動が、民族派と階級(闘争)派を内包しながら全盛となり、経済社会の面では景気上昇の波に乗って伝統的な農村社会から中産層中心の都市型社会へと社会基盤が変貌していったと、文氏は分析しました。

 

  • 90年代、様ざまな分野で市民運動が活発化

 90年代になると、金泳三政権の下に自由化圧力に直面する中で競争国家体制に移行し、学生運動が野党や一般市民の支持が得られずに孤立化する一方、環境・教育・福祉・女性など個別分野での新しい市民運動が活性化。権力と市場の監視、異議申し立てによる民主化が進みました。

注目すべきは市民立法で、「国民基礎生活保障法」が制定され、「小額株主運動」や、日本でも反響を呼んだ「落薦・落選運動」が展開されるなど、市民運動が活発に展開されました。

 

  • 進歩的政権の誕生により、市民運動が危機に

 金大中(1998~2002年)、盧泰愚(2003~2007年)の進歩派政権の登場と共に市民運動が危機を迎え衰退した原因を、文氏は「たたかう相手がいなくなった」と表現しました。社会の土台部分では、中産層中心の安定した社会(家族・コミュニティ)が崩壊したこと、大卒の就職難や1人家族・2人家族の急増が指摘されました。

 市民運動も抵抗型運動から変化し、自治体改革や草の根運動が重視され、村おこし・まちづくりの地域民主主義が重視されるようになりました。

 典型のひとつとして、ソウル麻浦(マポ)区の「参加」「協働」「疎通」「自発性」をふまえた既存の概念を超えた(オルタナティブな)まちづくりを、文氏は紹介しました。

 この試みも国家情報院の圧力で挫折し、グローバル金融資本のエージェント、権威主義的な政治手法を復活させる李明博政権の登場に対して、再び異議申し立て型運動が沸き起こり、「蝋燭デモ」(2008年、米国産牛肉輸入再開反対に端を発した約100日間の夕刻のデモ)が展開されました。

 

  • 進歩勢力の再結集には、世代対立を超えた新しい価値観が必要

 保守政権である李明博政権内政と南北統一政策の失敗や親族の不正を受けた今年の韓国大統領選挙でしたが、進歩勢力の敗因として文氏は、「候補単一化神話」があったことと、韓国の団塊世代である40代と50代以上との世代間対立を挙げました。かつての民主化を担った50代の63%が右派の朴槿恵(パク・クンヘ)を支持しており、進歩派の分裂があったと指摘しました。

 進歩派の課題について文氏は、民主化勢力の再結集には排除の政治への抵抗へ、新しい価値観、検討課題や行動計画(アジェンダ)の提起が重要であると強調し、講義を終えました。

 

 

質疑から

 大統領選にアメリカが介入? Q=M氏(日朝協会)/2002年、盧武鉉大統領当選の前日、アメリカが介入したのではないかと思われるが、どう見ていますか。

A=文京洙教授

 統一神話はこの時生まれた。支持率第二位の盧武鉉候補と第三位の「国民統合21」が盧武鉉候補に一本化したが投票日直前、「国民統合21」が指示を撤回し、投票日当日出口調査報道に危機を抱いた盧武鉉陣営はメールで「盧武鉉に入れよう」と呼び掛けて僅差で勝利した。

 2012年の大統領選挙でも文在寅候補と安哲秀候補が文在寅で一本化した。しかし、投票日当日の出口調査で文在寅候補が朴槿恵候補に勝っているとの報道に反発した人が投票に行き、朴槿恵候補が当選した。

 なお、盧武鉉大統領は、ぎくしゃくはしたが親米派でもあった。新自由主義政策を推進もした。

 

済州島の基地や原発問題は? Q=T氏(65年入学)/四・三慰霊祭で団長として歌ってきました。 済州島江汀(カンジョン)村での海軍基地建設をどう考えていますか。原発はどうなっているのでしょうか。

A=文京洙教授

  四・三事件は島の共同体を外から潰していく事件だった。基地建設では村長が買収されたりするなどコミュニティを内部から崩壊させている。基地問題は難しい。「平和の島」を宣言した済州島だが、四・三事件が屈折した形で表れている。

 原発は全土で23基ある。朝鮮戦争後、アメリカの後押しで建設が進んだ。韓国は今でも停電が起きるほど電力不足が続いている。一方、原発が原因か、甲状腺がん患者が多く反対運動が起きている。今、核廃棄物処理場(核再利用支援)でせめぎ合っている。去年から今年にかけて、日本の活動家が交流で訪れている。

 

労働運動の現状は? Q=M氏/秋田博司さんと一緒に来た。労働運動の現状と今後をお聞きしたい。

A=文京洙教授

 労働組合の組織率は10%ぐらいと落ちている。若者が加入せず衰退してきている。非正規労働者が六割近くと問題となっているがなかなか対処できていない。産別労組の運動の方が盛り上がっており、社会的アピール力を強めようとしている。民主労働党の分裂原因は北朝鮮の核実験をめぐり、北朝鮮に近く賛成する「民族派」と反対する「階級派」に意見が分かれたことにある。

 

祖国への思いは? Q=K氏(69年入学Ⅱ社)/李恢成(りかいせい)の『見果てぬ夢』を読み、息詰まる韓国社会を知ったが、文京洙教授は祖国へどんな思いを持ってらっしゃったのでしょうか。

A=文京洙教授

 青年時代は民族とか祖国という感覚が強かった。私の両親は済州島出身者で済州島出身者が多い東京・三河島で育った。朝鮮人ばかりの中で日本人を知らずに育ち、小中高と朝鮮学校で学んだ。自分は在日のイメージと違い肩肘張ることはなく育った。大学に入学して民族に目覚めたといえます。朝文研に属して韓国の民主化を考えていた。弾圧されている韓国の学生に自責感があった。

 自宅では日本語を話していた。両親はたまに朝鮮語を使っていた。父はビニールの袋作りやパチンコの景品買いなどで生計を立てていた。94年に立命館に単身で赴任した。2008年に初めて在日が韓国の選挙権をもった(国政選挙だけ)。日韓の友好が高まり、日本が加害者意識を共有されたのは95年の村山談話が頂点だった。底辺では変わっていないが今は在特会等の活動に見られるように最悪の時だ。歴史認識だけでなくグローバル化という課題の共有化が必要ではないだろうか。

 朝文研は多くの大学では朝鮮人だけの研究会だったが、法政Ⅱ部だけは日本人も加わり、湯川教授が顧問だった。あまり肩肘張らずにやれ、社会的に目覚めることになる。大学院で韓国の政治を学ぶ時、法政の四年間が生きた。

 

韓国の投票日は休日になり投票率は? Q=U氏(67年入学Ⅱ社)/韓国では投票日当日が休日になると聞いていますが、投票率につながっていますか。日本の運動についてどう見ていますか。

A=文京洙教授

 投票率はだんだん下がっているが、日本よりはましだ。19歳から選挙権があるものの若者の投票率が低い。三八六世代の50代が盧武鉉をどう見るかで分裂しているが、克服してもう一度結束して欲しい。

 反原発運動など街頭に出ることが意思表示として大事だと思う。投票と投票の間でどういう意思表示をするかが大事だということ。

 「ろうそくデモ」には、今では反発もある。日本でも在特会(在日特権を許さない市民の会)が発足時500人だったのが1万人を超えて、卑劣なデモをしている。子育てしている女性から 「怖い」 との声が上がっている。

 ジェンダー問題で女性車両を作れという声があがると、「男性車両」を作れという反発も起きている。

 

韓国の非正規労働者は? Q=H氏(70年入学Ⅱ経)/派遣労働者の問題をどう見ていますか。私はホットスポットに住んでいいて、とても不安、その意識で韓国の方と仲良くなれるかな。

A=文京洙教授

 非正規率は30%から40%ではないか。日本も韓国も就職・結婚・子育てという人生が特権階級のものになろうとしている。大学進学率が80%を超えているが正規職に就職できないのが現実となっている。

カラスも飛ばない町 =フクシマ避難「解除」地域=

       72年社会学部 井上澄枝

8月25・26日地元練馬区の後援会の「福島に連帯する旅」旅行会に参加しました。 総勢200人・バス5台。

1日目は鶴ヶ城見学と夜の交流会。板橋区の後援会も同じホテルになり総勢400人を超えています。会場は美味しい食事と各後援会の出し物に拍手喝采でしたが、一番は東京から駆けつけた吉良よし子さんの連帯の挨拶!選挙中東京の各地で勝手連が行った「きらきらコ-ル」が会場いっぱいに響き渡りました。

翌日は福島第一原発から30キロ圏内のいわき市広野町から、現地ガイドの半沢(元高校教師・いわき訴訟団原告)さん達が同乗して富岡駅までガイドをして下さいました。

「皆さんここは避難解除地域ですがカラスさえも生息しません。町人が2割ほどしか戻らず、カラスの餌が無いからです。ほんとに時間が止まった町です。事故後、一番最初に来たのは泥棒でした。それから野生動物が家に入りこみ、2年5ヶ月も放置された家々は外見はある程度保っていますが中はぐちゃぐちゃでそんな状況を見ると気持ちが萎えてしまうんです。」また避難してきた人達と住民の間に軋轢が生じています。第一原発からの距離で分断され、放射線量で分断され、賠償で分断され更に津波の被災と原発の被災との対応の違いから対立が持ち込まれていると話します。

車窓から見える黒い瓦礫の山・置き場と言っても元は田んぼです。除染した瓦礫が黒い容器に入れられ野積されています。除染の範囲は家の周り20mと田んぼ しかしその田んぼは作付されずに瓦礫置き場になっていて増え続けています。除染を盾にして賠償金の戦いが今後も続くのです。

バスは常磐線竜田駅から更に富岡駅へと進みます。草ぼうぼうの線路。持参の線量計は富岡駅の草むらで3・9マイクロシーベルト/時 あちこちからオオォォォ-・・・という声が上がります。駅舎は津波で跡形もなく、駅前商店はあの日のまま荒れ朽ちています。美容室の大きな時計が2時46分を指したままぶら下がり、駅に置きさりになった通勤用の自転車はそこに日常があったと教えてくれます。

家族が分断され働けず将来の見通しも持てず15万人もまだ避難している。この間の東電との折衝に先頭に立って命を張ってきた人達が今年の3月11日に国と東電に提訴。共産党元県議の伊東達也さんをはじめ822名が「元の生活をかえせ・いわき市民訴訟」として原発事故の完全賠償をさせるために立ち上がっています。福島第一原発は今も危険な状態でストロンチウムを含む汚染水が漏れている。福島だけの危機でなく日本と世界の危機!原発の輸出など正気の沙汰では有りません。

車内では、子どもの甲状腺がんの事、除染費用は20兆とも30兆とも莫大でとてつもない費用ですが、昨今はしきりに除染でなく別な道を模索したら・・・との声に被災者の立場に立つとどうなのか?今福島の原発のある市町村の財政は破産寸前です。交付金の恐ろしいのは別の産業を作らなくても依存し成り立ってきた事でした。第二の夕張市は目前です!・・・・との話がありました。

私達は歴史に学ぶことを!どんな選択にしても人の命が最優先でなければなりません。晴れた福島の空と海と緑がとっても綺麗でした。短時間の交流でしたが良い旅になったと思います。

ご案内 勉強会「韓国民主化運動から学ぶ」

ご案内 勉強会「韓国民主化運動から学ぶ」

主催 法政大学Ⅱ部九条の会

8月31日(土)14:00~17:00

ルノアール新宿区役所横店 歌舞伎町1-3-5相模ビル

講師 文京洙立命館大学教授(71年法政大学Ⅱ部文学部英文学科入学)

著書 『済州島現代史』『韓国現代史』『済州島四・三事件』『ろうそくデモを超えてー韓国社会はどこに行くのか』

日本の民主化運動も視野に意見交換したいと考えています。

日韓をめぐる最近のニュースの一部

★ 韓国国税庁「長官が汚職で辞任」「国税庁(改革)法案提出の動き」8月1日

★ 在特会  「広島原爆ドーム前で反日左翼カウンター行動」8月6日

★ 安倍首相 「歴史的使命はあくまでも憲法改正」8月12日

★ 元慰安婦 「12人が調停申請、日本政府に賠償求める」8月13日

★ 慰安婦  「ソウル日本大使館前で大規模集会」8月14日

★ 靖国神社 「三閣僚、議員100人超参拝、首相玉串料」8月15日

★ 松江市  「はだしのゲン」小中学校で貸出禁止8月18日(東京新聞)

★ 強制労働 「新日鉄住金判決確定時に賠償受入意向」(8月19日東京新聞)

以上のように、連日、改憲と日韓関係のニュースが報道されています。

1965年の日韓条約締結で賠償責任は完全に終了したとされていながら、韓国司法は賠償責任を認める判決を出しました。

なぜ、韓国司法は条約を超える判決を出し得たのか。国税庁(改革)法案が提出される動きがあるのか。

一方、日本では靖国参拝議員が倍増し、はだしのゲンが貸出禁止される自治体が現れています。

また、在特会の動きがあり、ジャーナリズムなどで保守・右翼の跳梁跋扈が顕在化しています。

自ら民主化を勝ち取った韓国民主化運動を一緒に学んでみませんか。

富士見町同窓の皆さんと知人の皆様へ

富士見町同窓の皆さんと知人の皆様へ
日本列島、猛暑が続いています。皆さんお元気ですか? ただいま参議院選挙最終盤
突入。

【憲法世論調査に一言・斉藤美奈子さんに拍手】
 東京新聞7月10日付朝刊、斎藤美奈子さんのコラムは、ナイス冴えていました。
私拍手です。
マスコミ各社が発表する世論調査の設問には思惑があります。「憲法の改正」に賛成
ですか?反対ですか?ではなく、「安倍自民党が憲法を『改定』したいと言っていま
すがあなたはどのように思われますか」と聞くべきです。

【マスコミや権力者の恣意的な世論調査を見抜け】
さらに前文と各条文を具体的に出して問うのが一番良いのですが、企画者は質問時間
と質問量が増加するのでわざと省略するのです。RDD方式の場合は…。
 こうすると回答が全く違った結果になってきますよ。これを避けたいのです。マス
コミや権力者は。見かけだけの「調査もどき」を「世論だ」と自分たちの都合の良い
ように言いたいのです。
アンケート調査を実施する場合は、設問の言葉の用い方(ワーディングとも言う)非
常に大事になります。時折、設問の言葉の用い方が良くないことも見つかります。例
えば、あなたは「○○」について、「評価」しますか、しませんか。などという設問
もあります。これはひどいワーディングです。「評価」とは何についてどのように評
価するのか、「良い評価」もあれば「悪い評価」もあります。また、問われても評価
できない場合もあるのです。「評価する評価しない」だけのワーディングは設問が不
十分です。NHKの世論調査などはこれを多用しています。

【マスコミの独立性を奪う権力者との会食】
安倍首相は1月以来毎週のように高級料理店で読売・産経・毎日・日経・朝日・NT
V・フジTV・テレビ朝日などマスコミ各社の幹部や政治部長クラスと会食を重ねて
います。
しんぶん赤旗で門奈直樹立大名誉教授は、英国では首相とメディアが会食することな
どは全くないと言っています。独立性を失うからです。欧米のメデイアにはウオッチ
ドッグ(権力を監視する番犬)という用語があるそうです。また赤旗で米国の政治学
者のジェラルド・カーチスさんが「メディアも安倍政権の宣伝紙のようになってい
る。ひどいのは、今日の朝日。まったく客観性がなく、安倍首相の言っていることを
並べているだけだ」と述べていました。
アンケート手法を用いる場合に企画者の思惑が入り込みます。質問する側の言葉の用
い方によってずれた回答を演出することにもなってきますね。安倍首相が何の政治的
思惑も無しにマスコミ各社幹部と接触をするはずは無いのです。

【大日本国憲法でも改正は3分の2】
 大日本帝国憲法(明治22年発布)第73条に改正要件が示されています。②項で
両議院は各その総員三分の二以上出席するに非サレハ議事を開くことを得す。出席議
員三分の二以上の多数得るに非サレハ改正の議決を為すことを得スとあります。
 戦前の欽定憲法であっても、三分の二を原則にしていました。現行憲法の第96条
の各議院の総議員の三分の二以上の賛成を、二分の一にまでに変えようとするのは、
全く道理に欠けています。天皇主権であった大日本帝国憲法を持ってしても明瞭であ
ります。

【9条改悪を言明した安倍首相と対決できるのは共産党】
安倍政権は、世論調査で下馬評・支持率が好調になってくれば憲法改定を演説しまく
ります。支持率の事前情報が悪いと「ダンマリ」になってきます。本音を隠して、票
と議席の獲得を狙ってきますね。これは彼らの常套手段です。
そして、とうとう7月15日の安倍首相はTVインタビューで「我々は9条を改正
し、その(自衛隊)存在と役割を明記していく。これがむしろ正しい姿だろう」と言
明しました。
 共産党は憲法の「すべての条項」を前文はもちろん99条も含めて、第1条から第
103条まで遵守すると、最も憲法に忠実な政党です。綱領でも「憲法全条項完全実
施」を謳っている政党ですね。

【アベノミクスに最も手強い相手になるのは共産党】
「しょぼくて・ズッコイ・アベノミクス」に対して、参院選挙は「安心で・安全で・
快適で・豊かな日本を取り戻す」絶好のチャンスです。浜矩子同志社大学教授は「あ
ほのミクスと言いたくなってしまいます」と述べています(6月9日付しんぶん赤旗
日曜版)。
1票(一人2票あります)を有効活用できるのがどの政党なのかは明確でしょう。

【コミュニテイーのミクスでどうだ!】
「安心・安全・快適・豊かな日本」をつくろう。これらを「シイノミクス」あるいは
「コミュニテイーのミクス」と名付けてみた。「アベノミクス」に対抗し、広めた
い。どうだろうか。
共産党を野党第一党に、最低でも議席を二桁になるよう躍進させたい!与党崩れの民
主党や新自由主義礼賛と戦前レジューム礼賛の維新の党やみんなの党などよりも大き
くさせよう。
日本国憲法と民主主義が危ない。生活が危ない。外交もやばく、すべてが危ないので
す。

皆さん、参議院選挙で日本列島に新しい風を起こそう。

毘沙門天

【私の願い】
すべての国会議員(政治家も)・公務員は憲法擁護義務=「第99条」を遵守せよ。
原発は再稼働も海外輸出も止めよう。電気は足りている。
消費税増税は中止し3%に戻そう・資本金10億円以上の大企業法人税減税を止めさ
せ応分の負担をさせよう。金持ち富裕者から税金を元通りに払わせよう。
TPP参加は止めよう。経済主権と食糧安全保障を確立させよう。日本の食糧は日本
の国土で収穫しよう。輸入に頼ってはいけない。地産地消・国産国消を取り戻そう。
すべての産業の空洞化を防ごう。
社会保障の減額・削減は止めよう。税金予算の使い道を変更させよう。借金大国とい
われますが国の金はあるのです。貧困格差を是正しよう。
ワーキングプア・無縁社会をなくそう。非正規雇用労働を根絶し、正規社員が当たり
前の社会を取り戻そう。最低賃金制の破壊を止めさせよう。時間給は誰でも何処でも
最低1000円にしよう。
沖縄の米軍普天間基地は返還・撤去させよう、欠陥危険なオスプレイは国内での飛行
を中止させ、米国本国に戻らせよう。
 小選挙区選挙制度を止めて、すべて比例代表制度に変更し、1票の格差をゼロにし
よう。死に票を少なくさせよう。
政治家の質の低下をもたらしてきた「政党助成金」も廃止させよう。
日本列島、猛暑が続いています。皆さんお元気ですか? ただいま参議院選挙最終盤
突入。

【憲法世論調査に一言・斉藤美奈子さんに拍手】
 東京新聞7月10日付朝刊、斎藤美奈子さんのコラムは、ナイス冴えていました。
私拍手です。
マスコミ各社が発表する世論調査の設問には思惑があります。「憲法の改正」に賛成
ですか?反対ですか?ではなく、「安倍自民党が憲法を『改定』したいと言っていま
すがあなたはどのように思われますか」と聞くべきです。

【マスコミや権力者の恣意的な世論調査を見抜け】
さらに前文と各条文を具体的に出して問うのが一番良いのですが、企画者は質問時間
と質問量が増加するのでわざと省略するのです。RDD方式の場合は…。
 こうすると回答が全く違った結果になってきますよ。これを避けたいのです。マス
コミや権力者は。見かけだけの「調査もどき」を「世論だ」と自分たちの都合の良い
ように言いたいのです。
アンケート調査を実施する場合は、設問の言葉の用い方(ワーディングとも言う)非
常に大事になります。時折、設問の言葉の用い方が良くないことも見つかります。例
えば、あなたは「○○」について、「評価」しますか、しませんか。などという設問
もあります。これはひどいワーディングです。「評価」とは何についてどのように評
価するのか、「良い評価」もあれば「悪い評価」もあります。また、問われても評価
できない場合もあるのです。「評価する評価しない」だけのワーディングは設問が不
十分です。NHKの世論調査などはこれを多用しています。

【マスコミの独立性を奪う権力者との会食】
安倍首相は1月以来毎週のように高級料理店で読売・産経・毎日・日経・朝日・NT
V・フジTV・テレビ朝日などマスコミ各社の幹部や政治部長クラスと会食を重ねて
います。
しんぶん赤旗で門奈直樹立大名誉教授は、英国では首相とメディアが会食することな
どは全くないと言っています。独立性を失うからです。欧米のメデイアにはウオッチ
ドッグ(権力を監視する番犬)という用語があるそうです。また赤旗で米国の政治学
者のジェラルド・カーチスさんが「メディアも安倍政権の宣伝紙のようになってい
る。ひどいのは、今日の朝日。まったく客観性がなく、安倍首相の言っていることを
並べているだけだ」と述べていました。
アンケート手法を用いる場合に企画者の思惑が入り込みます。質問する側の言葉の用
い方によってずれた回答を演出することにもなってきますね。安倍首相が何の政治的
思惑も無しにマスコミ各社幹部と接触をするはずは無いのです。

【大日本国憲法でも改正は3分の2】
 大日本帝国憲法(明治22年発布)第73条に改正要件が示されています。②項で
両議院は各その総員三分の二以上出席するに非サレハ議事を開くことを得す。出席議
員三分の二以上の多数得るに非サレハ改正の議決を為すことを得スとあります。
 戦前の欽定憲法であっても、三分の二を原則にしていました。現行憲法の第96条
の各議院の総議員の三分の二以上の賛成を、二分の一にまでに変えようとするのは、
全く道理に欠けています。天皇主権であった大日本帝国憲法を持ってしても明瞭であ
ります。

【9条改悪を言明した安倍首相と対決できるのは共産党】
安倍政権は、世論調査で下馬評・支持率が好調になってくれば憲法改定を演説しまく
ります。支持率の事前情報が悪いと「ダンマリ」になってきます。本音を隠して、票
と議席の獲得を狙ってきますね。これは彼らの常套手段です。
そして、とうとう7月15日の安倍首相はTVインタビューで「我々は9条を改正
し、その(自衛隊)存在と役割を明記していく。これがむしろ正しい姿だろう」と言
明しました。
 共産党は憲法の「すべての条項」を前文はもちろん99条も含めて、第1条から第
103条まで遵守すると、最も憲法に忠実な政党です。綱領でも「憲法全条項完全実
施」を謳っている政党ですね。

【アベノミクスに最も手強い相手になるのは共産党】
「しょぼくて・ズッコイ・アベノミクス」に対して、参院選挙は「安心で・安全で・
快適で・豊かな日本を取り戻す」絶好のチャンスです。浜矩子同志社大学教授は「あ
ほのミクスと言いたくなってしまいます」と述べています(6月9日付しんぶん赤旗
日曜版)。
1票(一人2票あります)を有効活用できるのがどの政党なのかは明確でしょう。

【コミュニテイーのミクスでどうだ!】
「安心・安全・快適・豊かな日本」をつくろう。これらを「シイノミクス」あるいは
「コミュニテイーのミクス」と名付けてみた。「アベノミクス」に対抗し、広めた
い。どうだろうか。
共産党を野党第一党に、最低でも議席を二桁になるよう躍進させたい!与党崩れの民
主党や新自由主義礼賛と戦前レジューム礼賛の維新の党やみんなの党などよりも大き
くさせよう。
日本国憲法と民主主義が危ない。生活が危ない。外交もやばく、すべてが危ないので
す。

皆さん、参議院選挙で日本列島に新しい風を起こそう。

毘沙門天

【私の願い】
すべての国会議員(政治家も)・公務員は憲法擁護義務=「第99条」を遵守せよ。
原発は再稼働も海外輸出も止めよう。電気は足りている。
消費税増税は中止し3%に戻そう・資本金10億円以上の大企業法人税減税を止めさ
せ応分の負担をさせよう。金持ち富裕者から税金を元通りに払わせよう。
TPP参加は止めよう。経済主権と食糧安全保障を確立させよう。日本の食糧は日本
の国土で収穫しよう。輸入に頼ってはいけない。地産地消・国産国消を取り戻そう。
すべての産業の空洞化を防ごう。
社会保障の減額・削減は止めよう。税金予算の使い道を変更させよう。借金大国とい
われますが国の金はあるのです。貧困格差を是正しよう。
ワーキングプア・無縁社会をなくそう。非正規雇用労働を根絶し、正規社員が当たり
前の社会を取り戻そう。最低賃金制の破壊を止めさせよう。時間給は誰でも何処でも
最低1000円にしよう。
沖縄の米軍普天間基地は返還・撤去させよう、欠陥危険なオスプレイは国内での飛行
を中止させ、米国本国に戻らせよう。
 小選挙区選挙制度を止めて、すべて比例代表制度に変更し、1票の格差をゼロにし
よう。死に票を少なくさせよう。
政治家の質の低下をもたらしてきた「政党助成金」も廃止させよう。

 

護憲勢力に一票を!「壊憲」勢力を通すな!

護憲勢力に一票を!「壊憲」
法政大学Ⅱ部九条の会勢力を通すな!
2013年7月

 7月21日の参議院選挙投票日が近付いてきました。私たち法政大学Ⅱ部九条の会は、憲法九条はもちろん自民党の改憲草案すべてに反対します。もちろん96条を変えて政権与党がいつでも「壊憲」を発議できることにも反対です。
 
 7月10日付東京新聞で斉藤美奈子さん(文芸評論家)が「本音のコラム」で直近の世論調査への本音を語っています。
 コラムによると「憲法改正に賛成が44.5%反対が38%」(共同通信)「賛成46%反対34%」(毎日新聞)だったそうです。以下斉藤美奈子さんの本文を引用します
「世論調査では半数近くが改憲に賛成なんですね」「この種の調査を見るたび思うのだが、『憲法改正に賛成ですか、反対ですか』という設問だけでいいのかな」「日本の義務教育では…憲法の理念は教えても、条文までしっかり読ませようとしていない。しかも少し前までは、中学の指導要領に『条文解釈に深入りしないように留意すること』というただし書きがあった」「私たちが憲法音痴なのは、何十年も、改憲を党是とする政権与党の下で学校教育を受けたせいかもしれない。子どもに国家を歌わせるなら、憲法の前文だって暗唱くらいさせてもいいのに」「改正の是非を問う調査には『自民党の改憲草案を読んだことがありますか』という設問も本当は必要だろう。改正の前も後も知らずに、賛成も反対もない」。
 まさに私たちの本音でもあります。
私たちは、日本国憲法が堅持する、国民主権、人権主義、平和主義を破壊しようとするあらゆる策動に断固として反対します。そしてまた、人類の存在を脅かす核に反対し、原発ゼロを目指します。
平和と人権そして生活を守るために、護憲勢力に一票を投じましょう。

6月2日反原発集会!

★ 首都圏反原発連合主催の「0602反原発☆国会大包囲」に参加します。
集合時間 6月2日(日)午後4時
集合場所 文科省向かいの「日土地ビル」前広場 宝くじ売り場前
行動予定 集合後、国会前に向かいます。
目印    法政大学九条の会の旗
交流会  地下鉄虎ノ門駅近くの「さくら水産」
★ 三団体が最終的に首都圏反原発連合主催の「国会包囲」に集結しますが、前段階で二団体が集会デモを予定しています。どちらかに出て国会前にとなる方も多くいらっしゃると考え、全体が集まる「国会包囲」の場に九条の会として集まることにしました。
 ★ 「原発をなくす全国連絡会」(明治公園2時デモ出発)→山口が会場でお待ちしています!
★ 「1000万人アクション」(芝公園23号地2時45分デモ出発)
→木村が都営三田線「芝公園」A1出口(午後1時30分)の地上でお待ちしてます!

平和な未来を実現するために